僕は製造業で購買部という部署に属しておりました。この仕事は正直激務だと感じましたし、体調を崩して辞めてしまいました。この仕事に配属されてしまった人に向けて経験者からの意見をしていきます。
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購買業務って何!?
購買って学校とかであった購買部の購買?と質問する人がいますが、その感覚で大丈夫です。
購買はメーカー等で部材を安く安定的に購入することで、コストダウンを図ることで社内の調整を図る部署です。
つまり簡潔に言うと良いものを継続的に安く買い続けることを仕事とすることになります。
面倒くさい仕事を押し付けられることが多く、非常にストレスが溜まる仕事であります。
購買のシステム
購買のシステムで有名なのはドイツのSAP社です。
ですが、このシステム購買だけでなく、生産管理や経理にも使用しております。
しかも作成した人が適当なのかシステム上の統一性が残念ながらあまりなく使いにくかったという印象しかありません。
購買で有名な坂口さんと牧野さん
購買業界での有名人と言えば二人います。
一人は坂口孝則さん。
もう一人は牧野直哉さんです。
この二人は購買ネットワーク会という購買の勉強をしたい人のためのグループを運営しおります。
未来調達研究所株式会社を設立しており、自分自身も現役プレイヤーをしながら購買コンサルタントとして活躍しているのです。
一つだけ気を付けてほしいのが、坂口さんは100万単位の高額塾を運営しています。
これに入ったところで購買のプロになれるわけではありませんから!
もちろん購買のセミナーに参加したり坂口さん、牧野さんが運営されている私塾に入れば都内の人なら月数千円でリアルな情報が入ってくるのでそちらはおすすめします。
たまに無料に近い値段でセミナーもやっておりますからそれに参加してみるのも良いでしょう。
購買に配属されてしまった人へ
購買の部署は基本は文系の人が配属されます。僕自身は元々理系採用で技術職をしていましたがおそらく向いていなかったので購買に配属されました。
購買職は事務職の中でも専門職と呼ばれる部署になると思われます。
完全な事務職というわけではなく、理系的な能力も発揮しないと前に進まない場面が多々ありました。
ですが、この購買に配属されたことが結果的には良かったと考えております。
理由としては社内全体を見渡すことができることができたからです。
おそらくずっと技術にいたら会社内がどのように回っていたのかが分からないまま終わってしまっていたでしょう。
購買に向いている人
僕が考える購買に向いている人リストです。
・地味な改善努力ができる人
・人当たりがある程度いい人
・文系だけでなく理系的見地を持った人
・ストレスに強い人(これ一番大事)
・物事の視点を広く見れる人
・データベースに強い人(大量のデータを扱うので)
購買業務は半永久的に業務改善を命じられます。
それはコストダウンであったり、納期短縮であったり、新規開拓であったり分野が多岐にわたります。
購買は潰しが効かない!?
購買の仕事は一般的に潰しが効かないと言われています。
なぜならば購買のスキルというものが非常にふわふわしたものが多いからだと個人的には感じます。
大手の企業であれば徹底したマニュアルがあると思いますが、中小レベルの会社ですとそのような知見はなくなんとなく作業を進めてしまっているということになります。
もし中小企業での購買部に配属されてしまった!
購買向いていない。仕事にしたくないということであれば早めのキャリアチェンジをお勧めします。
購買はストレスがたまる!
購買の仕事は全ての部署の人とまんべんなく付き合う必要がでてきます。
そして社内だけでなく社外の業者さんとも付き合いが発生しますのでどうしてもある程度の専門性が求められてきます。
あたりまえですが入社数年の若造が数十年のベテランと対等に話せるわけがありません。ですがやらなきゃいけない。
でもうまくいかない。このギャップは本当に苦しいです。埋めようと思って必死にやっても全然理想には程遠い。努力しているのに褒められない。むしろ当たり前。
購買部というのは社内的にもとっても弱い存在です。その現実を受け止めた上で仕事をしましょう。
購買の転職
購買一筋、購買以外は分らないでも転職したいという人は別業種の購買に転職してみるのもよいかも知れません。
20から30代であれば購買職以外にもキャリアチェンジは可能です。
僕自身がメーカーの購買職から、電力会社のメンテ担当に転職することができました。
購買の仕事は基本的には激務ですが、職種によってはその内容が緩和されることもあると僕自身転職活動次に知りました。
選択肢は多く出てくると考えます。諦めないで模索していきましょう。
どうしてもできない!というときは、休職。
傷病手当申請など逃げ道はあります。
安易な退職は勧められませんが、
最後の最後まで粘りましょう。
応援しております。
メーカーで購買職をしています。
この道8年です(途中に人事職2年を挟んだので・・・)。
完成車メーカーの購買職の経験を経て、今はFAメーカーで購買職をしていますが、購買職は会社や上司によって仕事内容が変わります。
一口に購買職と言っても、「ネゴシエーター」と「コストエンジニア」に分かれます。
購買職が「ネゴシエーター」の場合は、記事の通り、悲惨な仕事ですね。
設計から無茶なコストを要求され、製造から無茶な納期を要求され、それをそのままサプライヤーに押し付ける仕事です。
年次低減の交渉も「新規部品を取りたかったら低減持ってこい!」とか「他所はこんだけ安いぞ!値段下げなきゃ転注するぞ!」とサプライヤーを虐める仕事です。
「ネゴシエーター」の役割が求められる購買職は、マトモな人だと良心が痛んで務まらないので、人格が破たんした人が多いですね。
しかし、「コストエンジニア」の役割が求められる購買職は、材料や加工プロセスの知識が要求され、VE手法やIE手法の知識と実践を求められるので、エンジニアとして遣り甲斐のある職種ですよ。
サプライヤーさんで『加工し難くて、サイクルタイムが長い、歩留りが悪いなどのムリがあれば、部品の機能分析をして、加工法や部品の形状を変更する設計変更に持ち込んだり』、『工程が作業者によってばらつきが合ったり、不良が発生しているなどのムラがあるなら、専用治具を考案して、工程変更したり』、『材料歩留まりが悪く、高級材の多くがスクラップ行きになってるなどのムダがあるなら、金型更新の時に、設計変更を掛けて部品形状を改善して、プレス金型の抜き方を変更して、材料歩留まりを改善したり』と、ムリ、ムラ、ムダを見つけてカイゼンすることによって、コストリダクションを推進する仕事です。
コストエンジニア的な購買職であれば、とても遣り甲斐のある仕事ですよ。
コメントありがとうございます。
私の勤めていた会社は中小クラスのメーカーでしたので、
ネゴとコスト両方とも時には生産管理+品質も含めてフォローしておりました。
購買の著書で有名な坂口孝則さんや牧野直哉さんの本をよむ限りですと大手企業であれば、購買職でもネゴとコストがそれぞれ部内で別れているとのことでしたが。
実際中小クラスでは一人の担当で日々の業務に追われ、上司も意欲がない人がほとんどですので自ら改革をするというのは不可能に近い状況でした。
自分なりには設計の人とも積極的に絡んで技術面での理解も努めていましたが、体に無理が来て辞めてしまいました。
今は全く違い業界で働いていますが、当時 中小企業の社長さん達には良くしてもらったので製造業という業界には後腐れがありませんでした。